JIDAデザインミュージアムセレクションにつきまして
JIDAミュージアム委員会から
谷村 秀
タグ:JIDAデザインミュージアム委員会 カテゴリー:JIDA
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今年で17回目を迎えましたセレクション事業につきまして、実際にはどのような事が行われ進められているかを、ご案内させて頂きます。
主旨としまして、毎年優れたプロダクトデザインを一般の方々と、JIDA会員から推薦をして頂き、厳正な審査のもとJIDAデザインミュージアムセレクションのアーカイブとする事業として1998年に発足いたしました。収蔵されましたプロダクトは、展覧会を通じて多くの皆様にご覧を頂き、JIDA,AXISギャラリーとデザインミュージアム1号館(長野市信州新町)を中心に、巡回展を行いながら各種展覧会へも貸し出しをし、公益性の高い活動を行っております。「美しく豊かな生活を目指して」をテーマに、デザインが社会に寄与する質の高いプロダクトを選定し、データとしてでは無く“オリジナルの現品”を継続して収集する事に大きな意義があると捉え、それらを次世代に伝えながら、教育、産業、生活といった文化的貢献へ還元をさせていく事を役割としています。

※授与式風景並びに、AXIS展覧会場
この事業を行うにあたり、ミュージアム支援会の皆さま、並びに関連各企業の皆さまからのご支援と、実は皆さんがあまり知らない所で、JIDA事務局がありますAXIS(六本木)とも関係の深い、公益財団法人石橋財団より多額な助成金を頂き運営が成り立っています。協会としてこのように外部からのサポートを多く受け運営をしているかぎり、高い公益性と社会的信用の確立もって行わなければならない義務があり、JIDAの顔とも言うべき重要なセグメントの一つなのです。
2020年に開催予定の東京オリンピックの前年には、デザインミュージアムセレクションも20回目となる大きな節目を迎えます。それまでの3年間で更なるブラッシュアップを行い、より良いセレクション展が行えるように“質と量”の拡充を進めて行きたいと考えています。今回のVol.17の図録エディトリアルデザインより、下総(シモウサ)氏/USA DESIGN を中心に紙面の刷新に取り組んで頂き、より洗練されたものへと生まれ変わりました。また、特別選定委員には、木田 隆子氏(エル・デコ ブランドディレクター)を迎え、新たなジャンルからの幅広いご意見を伺っています。
※デザインフォーラム(デンソーワインセーバー)風景
現在は、選定委員として会員より13〜5名と、外部選定委員の3名から成り立っています。選定品は概ね100点前後の推薦品より平均しまして、30〜40点前後が毎年選ばれています。これからも魅力あるセレクション事業を行っていく為には、幅広い見識を持たれた会員の力が必要不可欠でありますので、是非とも選定委員として参加をして頂きたくご協力の程、何卒よろしくお願い致します。また、会員の皆様による選定品も、どしどしご応募頂きたく重ねてお願い致します。

※選定委員会風景
田中理事長の言葉にありますように、
“デザインに携わるデザイナー自身の目によって選ばれています。そのため公募型のデザイン賞とは異なり、より深いデザインマインドに基づいた制度となっている”
責任とプライドが両立しますが、他には無いJIDAならではセレクション事業なのです。
更新日:2016.04.20 (水)